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趣味で演技を勉強する【レッスンはなにをする場所なんだろう】

演技のトレーニングの8割は精神トレーニングです

「演技の勉強」「演劇の稽古」と聞いて、

どんなことをやるイメージがありますか?

 

 

ストレッチ?筋トレ?

呼吸法?発声練習?

大きな身振り手振りで大きな声で台本をやる?

 

 

あとは?

 

・・・・・・

 

 

実は、大事なことがすっぽり抜けてしまっています。

 

ストレッチや筋力アップのトレーニング、発声練習も大事です!

 

※発声練習は専門のインストラクターから現状のアドバイスと「おうちでもやれる方法」のレクチャーを受けたうえで自主的にも行うことをおすすめします。

 

ただ、これは「演技の練習」のほんの一部です。

 

 

演技のトレーニングで最も時間を割いて最も重要視したいのは、

精神を鍛えること。

 

 

自己の感情をコントロール(感情を解放したり、自分の意思で抑制すること)し、

自分の身体を乗りこなすこと。

 

「演技」は、芸術・表現活動のひとつなので

当然「それを観てくれる人」がいてはじめて成立します。

 

想像し辛い方は大勢の前でスピーチをする・プレゼンをする自分をイメージしてみてください。

目の前に100人、1000人の観客がいて、自分のほうを見ている・・・。

あなたはライトアップされた舞台に上がって今からスピーチをする・・・・。

 

演技は、『演じる技術』と書きます。

演じるのは「伝える」ため。

俳優が緊張に負けて震えて心も身体も動けない状態では、伝わるものも伝わりませんね。

 

だから、俳優は1000人の前でも表現を全うできるような精神の鍛錬を怠らないのです。

 

 

観客に「なにかを伝える」ための精神トレーニングには終わりがなく、

「俳優が舞台に立つ時に緊張しなくなったら終わり」という考えもあります。

 

わたしはその考えに大賛成で、

名優は案外舞台の前に緊張でトイレに籠もりっきりだったりします。(笑)

でも、幕が上がるとしっかりと役目を務め上げます。

 

緊張するのは、真摯な証拠。舞台裏ではボロボロでもいいんです。

その緊張の分、舞台に上がった時には光り輝くことができるのだから。

 

 

心と身体は繋がっている

俳優の身体は「役」を宿す媒体であり、物語を紡ぐための乗り物です。

「役」や「感情」は常に俳優の内側にあります。

その内側のあらゆるものを外界に提示するのが身体です。

 

内側のあらゆるものとは、

喜怒哀楽を含めたすべての感情、咄嗟に出てくる衝動、欲望、過去の記憶やイメージ、感覚など。

 

それらを目に見える・耳で聴こえるようにするのが、行動や言葉です。

 

感情や衝動、欲望、イメージを行動や言葉にすることを「演技」と言います。

 

単純に身体だけ動かす(大きな声・身振り手振り・抑揚をつけてセリフを読む)ことは

世界で最も重宝されている演技方法論を提唱したスタニスラフスキーの言う「紋切型」の演技です。

「それっぽい」嘘の演技を誘発する練習法なので、おすすめできません。

 

(でも、やってしまう人が多いのです・・・・・)

 

 

それとは逆に感情を内側に閉じ込めているだけでは、行動も言葉も出てきません。

 

しっかり動く心を持ち、それを物語に乗せていける身体を持つために

演技のトレーニングを行うのです。

 

 

 

 

ピンとこない方のためにここでたとえ話を。

 

 

 

自動車の免許を取得する時に「乗り方」を勉強しますよね。

エンジンの入れ方はもちろん、ハンドルの切り方、

速度を上げたり下げたり、

坂道を上ったり下りたり。

 

それに加え道路標識や信号などのルールも学んで、

一般道で運転することができるようになります。

 

まず、エンジンを入れることができなければ車は走り出せません。

クラッチの操作・アクセルを踏んだりブレーキをかけたりしなければ思い通りに動けません。

ハンドルの切り方がわからなければ直進しかできずにぶつかってしまいます。

 

 

車の乗り方がわからなければ、

例えばエンジンの入れ方を知らないままでは、運転できません。

 

俳優にとって、「身体」は乗り物そのものです。

自分の身体がどう動くのかを知らないままでは舞台に立つことはできません。

 

もちろん、ただ乗り方がわかればいいというわけではなくて

車検切れの、メンテナンスをまったくしていない車は一般道で走れないので、

自分の思い通りに動く感度の高い身体を手に入れ、それを乗りこなすことが大切なのです。

 

 

先に書いた通り、「心と身体は繋がっている」ので

緊張や意地やプライドは筋肉に余分な力を入れさせて身体を硬直させます。

そうするとわたしたちの脳はなんとかして緊張を解こうとし、

手足が勝手に動いたり視線をぶれさせたりします。

 

それらは無意識で行われるのですが、

大抵の場合「今、物凄く緊張している!嫌だ!一刻も早く安心したいぞ!」という内的叫びを伴います。

これは、完全に意識が【自分】に向いているし演技上の「嘘」でもあります。

 

相手役や観客のことが抜けてしまっていると、表現自体も内に内に潜っていって小さく閉ざされてしまうばかり。

これでは「伝わらない」。

 

「嘘」と言いましたが、

演じている「役」が目茶苦茶『緊張している状態』なのであれば成立するしむしろ良い作用があるでしょう。

ただ、演劇芸術はほぼ人間関係ドラマなので「内に内に」の要素だけでは魅力ある演技にはなりにくいです。

 

緊張していることにすら嘘をつかず、逆に緊張を味方につけて、

舞台上で魅力的な表現をするためのスキルを身につける。

 

これが演技が精神トレーニング8割であることの理由と目的です。

 

 

 


 

最後に、「嘘」について(余談ですが)書いておきます。

 

勘違いされがちですが、

演技は仮面を被ることではありません。

 

スタニスラフスキーの言う「紋切型」の演技をしてしまう方に多いのですが、

それがクセになっている人は仮面を被る感覚で演技をします。

 

どの役をやっても同じ演技になってしまったり、

何度リ・テイクしても同じ調子のセリフ回し、同じ動作、同じ表情になってしまったり。

 

全く同じ会話が繰り返し行われるなんて、実世界では絶対にあり得ないことなんですが・・・。

 

仮面を被っている人の演技を観ていると、まるで映像を再生しているような感覚になります。

だったら映像作品として撮っておけばいいじゃない、と。(笑)

 

 

仮面を被ると楽なので、

そして人間は楽な方へ楽な方へと流されていく生き物なので、

ちょっと演技に慣れてきたなぁと思ったら自分でチェックしてみてください。

「楽、してない?」

 

確かに、きつ~い想いはしたくないですよね。

日常を生きているだけできついこと沢山あるのに、演技の場まできつい想いしたくない。

 

ただ、

演技の場は結局のところフィクションだし嘘なんです。

リアルな人生が本番だとしたら、演技の場はリハーサルなんです。

 

日常生活じゃ言えないことやできないこと、沢山あるじゃないですか。

我慢して苦しいこと、でも我慢しなきゃいけないこと、大人は沢山あるじゃないですか。

 

だから、仮面を被るなら失敗できない本番(日常・リアル)にしましょ。

 

仮面を被ることは楽ですが悲しいことでもあるんです。

 

みなさんにきつい想いをしてほしいと言っているわけではありません。

 

仮面を外せる場所が演劇なので、ちょっとこわいかもしれないけど

ちょっとだけ勇気を出して外してみてほしいのです。

 

そうしたら、きっとわかりますよ。

 

実は、仮面を外した方が「自分」だし楽だしイキイキできるってことに。

 

 

 

演技に興味ある方はこちらも読んでみてください♬

演劇の始め方~職業:演劇人からのすすめ

演技の「嘘」と「本当」

抑圧された感情を解放する方法 初級編「ここが入り口!」

 

 

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