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戦いを自ら放棄してはならぬ

※当記事はENTRY ACT(筆者:大江千雪)が発行する演劇メルマガのバックナンバーです。

 

 

 

昨日は当団体開催の演劇ワークショップの日でした。

最近は月に1回程度私が担当しております。

 

演劇未経験の方が3時間
自己を見つめ、

相手を受け入れ時にぶつかり合い関わり合い、
必死に食らいついてくださった時間でした。

 

 

ワークショップファシリテーターも表現の仕事だなぁと常々感じているのですが、

昨日の夜ひとりで反省会をしながら

ハッと気が付いたことがありましたので

改めて言語化し、シェアします。

 

 

 

 

それが、「絶対に諦めてはならない」ということです。

 

 

一度幕が上がったら、

幕が下りきるその瞬間まで

全部本番。

 

一瞬も気が抜けない。

 

な~んだ、シンプルです。
当たり前といえば当たり前ですよね。

 

 

ですが、
案外奥が深い言葉なのかもしれない、と思ったのです。

 

だって、毎日毎回最高の調子で舞台に上がれるなら良いけれど
現実ってそうではないから。

わたしたちは人間です。

ロボットじゃない。

 

特に私のようなまだまだ未熟な人間は、

「あぁ、今日はいまいち反応がない・・・」

って不安になったりします。

 

内心焦ってしまうこともあります。

 

 

 

でもその時に、
諦めてしまうのは違います。

 

 

 

 

 

でも、諦めないでがんばろう・・・と心の中で呪文を唱えてもあまり意味はなく

 

 

具体的に「do」を思考して実践するのです。

 

 

 

 

 

がんばろう!は根性論ですから、

 

堅実な方法とは言い難いのです。

 

 

 

 

 

 

俳優やファシリテーターなどの人前表現について「do」を具体化すると

こうです。

 

 

 

 

絶対に、伝えることをやめない。

 

 

 

 

 

自分に与えられた残り時間は刻一刻と減っていくけれど、

 

最後の一瞬まで

 

まっすぐに、

 

一生懸命、

 

 

伝え続けるのです。

 

 

 

 

私自身はワークショップ終了後に、

「あぁ、今日は伝えられた気がしない・・・」と

とても落ち込んでしまった日がありました。

 

 

 

 

 

お金を頂いて時間を頂いている責任、

 

 

自分の伝える力不足、

 

 

 

 

ひとりぼっちのスタジオで、しばらく放心状態で動けない状態でした。
(ええと、ナイーブ笑)

 

 

やっぱり、1回でも「ダメ」なサービスを提供してしまったら
うちのような商売では先が続かない、

 

 

小規模事業なんてすぐ潰れるものだ、と認識しておりますし

 

 

 

悪評がこわい・・・

 

 

などの感情的な「本音」もありました。

 

 

ですが、

 

その日のお客様から
後日思わぬお褒めの言葉を頂いたのです。

 

 

しかもそのお客様は私がいちばん「楽しめていないかもしれないなぁ・・・」と思っていたお方だったのです。

 

 

 

 

そのお褒めの言葉と次回のお申込みで私が学んだことは

~~~~~~~~~~~~~~~

「諦めず
腐らず
誠心誠意伝え続けること」が
唯一できる仕事である

仕事を完了させるまで「目の前」に専念しよう

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

舞台俳優もワークショップファシリテーターも、
その感覚って同じかもしれません。
私が心の中で不安と戦いながら

 

目の前にいるお客様に

 

笑顔になってもらいたくて

 

伝わるまで伝えよう
と必死に何度も語りかけていた「想い」は

 

 

ちゃんと伝わっていたのです。

 

 

 

誠心誠意やったらその誠意の心が、
諦めてしまったらその妥協の心が、

 

ちゃんと伝わっていくのです。

 

 

 

 

諦めずにがんばる!
って、言うは易く行うは難し、です。

 

 

稽古場でも頻発しますが

 

 

セリフを噛んだ、トチった、

などのアクシデントで

 

いちいちテイクを止めてしまう演者さんが多いことからも
明白です。

 

 

・稽古場でテイクを止める
・シーン中に素で「えっと」「すみません」と言ってしまう
・公演の中日に「初日が出た」などと言う

 

 

ついやってしまいがちなことからあまりに無礼なことまで
挙げてみました。

 

 

人間って同時にいくつものことに全力を注ぐことができません。

 

 

たったひとつのやるべきことは、伝えること。

 


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