役を演じると自分が広がる
自分は”自分が思っている人生”を生きています。
心理学者のエリックバーンが提唱した「人生脚本」によると、
人生脚本はそれこそ幼少期の頃から作り上げられてきたもので、無意識的に私たちはそのシナリオ通りに生きているのです。
自分に自信が持てないとか、凄そうな人を羨んではそれに比べ自分なんてと自己否定したりとか。
自分を抑え込みがちとか。感情の自制が効かなくて失敗してばかりとか。
仕事で思うような成果を上げられないとか。人間関係がうまくいかないとか。
それは、あなたの人生脚本がそうさせているのかもしれません。
自分に自信を持ってはいけないとか
人より優れていてはいけないとか
目立ってはいけないとか
強く見せなければいけないとか。
それは思い込みの罠。
今あなたはどんな脚本を生きていますか?
もし、今に満足できていないならぜひ自分の脚本の性質を知ってみるいい機会かもしれません。
私たちはいつだってその脚本を理想的なものに書き換えることができます。
過去は関係ありません。
これからどうするかがすべてです。
自分が大切にしていることは何ですか?
理想的な生活には誰がいて、あなたは何をしていますか?
あなたの脚本に書き加えるのです。
そして、その舞台の主人公としてあなたは言葉を話します。行動します。
主人公ならではの逆境もあるかもしれませんが、自分がエンディングを決めているならちゃんと乗り越えられます。
長くなりましたがここが本題です。
演劇では演じる役人数分の”人生脚本を体験”します。
自分だったら尻込みして諦めてしまうような過酷な状況でも笑顔を絶やさず立ち向かう役
自分だったら恨みいっぱいで報復してやりたいと思うような相手でも許しを与える広い心を持った役
自分と違う考え方をして自分と違うことをやる役と出会います。(逆に、自分と全く同じ役はいないものです)
どうすればこの役を演じられるようになるだろうか?
と理解を深めて演じていきます。
それが自分を広げることに繋がります。
人前で萎縮してしまいがちな人が物怖じしないパワフルな役を演じると、役に引っ張られて人前を怖がらなくなるなんてことはよくあることです。
逆に、恐怖心をこれでもかと解放できる役を演じることで恐れが昇華されるなんてこともあります。
役を思い切り演じてみること=「自分の枠の外にあること」をやること
自分の人生や性格、可能性の枠を決めているのは自分の思い込みです。
演劇という安全な想像上の空間で枠を出てみると、
最初から枠なんてなかったんだ、と気がつくかもしれません。
また、現実の環境下ではさらけ出せない自分がいる方にとっても枠を出る体験は清々しく気持ちが晴れやかになることと思います。
(環境は自分一人の力で変えられないものもあります。それをわかっているから無力感を抱いているかもしれません。でも、一度思い切り枠を出ることで再び力が蘇ってくるかもしれません!)