『ありのままの自分を認めてあげる』自己肯定感を高める方法
自分を認めることへのハードルになっていること
演技の講師としていろいろな方の心の状態・体の状態を見る機会のある筆者ですが、
多くの方は”自分の軸”ではなく”他人の軸”で世界を見ています。
演技の場では他人からどう見られるかよりも「自分が何をしたいか、どう感じるのか」を重要視するのですが
それが非常に難しい。
その背景には、
「これをやって失敗したら恥ずかしい」
「間違いだと怒られるんじゃないか」
「みんなはできているのに自分はできていない」
といったような、
照れや恥の感情、目の前の物事への躊躇、恐れ、他人との比較と自己卑下
がある場合が非常に多いです。
そしてその根底は、自己肯定感の低さ/自信のなさだったりします。
自信のなさからくる「雑念」があると、
体に緊張が走ってぎくしゃくした動きになったり
意味もなく腕がブラブラ揺れていたり、
重心が定まらずにフラフラしていたり
声が出せなかったり、
役を演じているはずなのに素のままだったり
支離滅裂なセリフ回しになったり
演技に集中するどころじゃなくなってしまいます。
そしてうまくいかなかった(=失敗体験をする)ことで自分はダメなんだとさらに強く刷り込まれて
もっと自信を持てなくなっていくのです。
自己肯定感とは、最近一般的になってきた心理学用語のひとつで
自分の良いところも良くないところもまるっと受け入れられる感覚のことを指す言葉です。
自分の良いところを受け入れることはそんなに難しいことではありませんが、
そうでないところも含めて自分なんだ、と自身の存在を肯定することは時に困難を伴います。
🌸自己肯定感を高める方法🌸
承認欲求を捨てること
一般的に、承認欲求とは他人から認められることを欲することを言います。
「嫌われる勇気」で有名な心理学者のアドラーは承認を求めることを否定していますが、それはどうしてだかご存知でしょうか?
≪承認を求めることは相手の価値観に生きること≫だからです。
全員に好かれる方法は存在しません。
ひとつの行動を取ってそれを褒めたたえてくれる人もいれば不満をこぼす人もいます。
自己肯定感の低い人の傾向のひとつとして、
子どもの頃に条件付きでしか褒められなかった子は大人になっても他人から認められよう、褒められようとがんばってしまう・・
ということがあります。
他人からの承認を求めることとは「他人の欲求を満たす都合のよい存在であると認められること」に過ぎないのです。
他人から褒められる。
認められる。
きっと誰しも嬉しいと感じることです。
ですが、
褒められてけなされて、それらに一喜一憂していてはあなたの心は疲れてしまう。
いつでも誰かに褒められる行動をしようとしていては、あなたはあなたのかけがえのない人生のかけがえのない時間を他人のために生きることになるのです。これが他人の軸で世界を見るということ。
自己肯定感とは、揺るぎない自信です。
あの人に認められなくても嫌われてもあなたの価値は絶対に下がったりしません。
自己肯定感の低い人は総じて他人が下す評価によって自信が揺らぎがちです。
ひどく落ち込んだり、カッとなって八つ当たりや反発などの不適応な行動を取ってしまいがちです。
(で、感情的な自分の行動にまた落ち込んだりすることも)
そうなってしまいそうな時には、
一瞬、ふーっ、と深呼吸をして頭を整理してみましょう!
演技の場で感情が思うように沸き上がってこないことで悩む方が多いのですから、
その感情エネルギーを演技で使うために取っておかない手はありませんよ!
演技の場では、あなたがどんなにさらけ出してもそれが「良し」になるのです。
演技では感情を使うけれど日常生活では頭を使うのです。
日常生活では、
論理的に相手が下した評価や状況、相手の言葉や感情を分析してみましょう。
客観的に見てみるといちいち落ち込む必要なんかないんだな、とわかります。
分析した上で自分の行動が間違っていた場合にはそれを伝えて和解することもできるでしょうし
そうでない場合には相手の軸は気にせず自分の軸を貫き通せばいいのです。
自分の軸で生きると不思議と賛同者は現れるもの。
揺るぎない自信を持って、もっと自由に生きてみては?
♬演劇をやってみたいけど演劇ワークショップや演技レッスンに参加することが不安・・・な方へ♬
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