演技の上達 セリフを言う前に・・・・
ENTRY ACT代表のちゆです!
今回は、演劇に直結するお話をしていきます。
演技を本気で上達したい!!と思っておられる方には即★実践していただきたい内容です。
しかも、この方法は次の稽古場や演技レッスンから実践可能!!
演技の超基本と言えばそうなんですが・・・
(だから、読み進めてくださって「なぁんだそんなこと」と思われてしまうかもしれません・・・先に謝っておきますね、すみません。←ってくらい当たり前なことなのです。)
ちなみに・・・ですが・・・
私が担当させていただくいろいろな演者さんの中で、これをばっちり出来ている方は30・40人中1人くらいの割合・・・・
お見事!な方の演技を拝見しているとぐーっと世界に引き込まれてしまいます✨
本当、観覧料をお支払いしたい気持ちになる!それくらい素晴らしい!!
そして嬉しい!!!
(3日ほどハッピーな気持ちが持続します♪今もその状態笑)
前置きはこの辺りまでにしておきましょう。
演技の上達に欠かせない要素
それは、
セリフを待ちなさいということ。
みなさん、演技をする時にセリフを言いますよね。
エチュード(即興劇)でも台本演技でも、何かしらセリフを言うのではないでしょうか。
(ノン・バーバル【非言語】の演劇ももちろんあります。大体の場合は「言葉」を用います。)
あなたはどうしてセリフを言うのですか?
台本に書いてあるから言うのですか?
演者は、「台本に書いてあるから」なんて理由でセリフを口に出すべきではありません。
セリフを正しくそれらしく言うだけのお人形さんになってはいけません。
書いてある言葉が自身の中から出てくるように仕向けるのが俳優の準備。
セリフは「思ってから、言う。」のです。
「え?」というシンプルなテキストひとつ取ってもそうです。
どうして「え」の音が口から出るのか、「は?」でも「ん?」でもなく「え?」でなければいけない理由はなんでしょう?
どうして「・・・」ではなくて敢えて「え?」なのでしょう?
セリフを言う時に自分の中でそれが正当化されていないと嘘の言葉になってしまいます。
演技の空間では嘘はつかないと決めてみてください。
嘘をつかないためには正当化するしかありません。
セリフも、関係性も、舞台上のものも。
ありとあらゆるものを正当化する必要があるのです。
正当化できれば、演技の嘘はなくなります。
セリフを言う前には『書いてあるから言う』のではなく
『今、これを言いたい』状態まで心身を持ってきておいてください。
(役としてそこに存在するためのスタンスを整える)
セリフを待つ、と書きましたが、
演技の感情待ちもご法度です。
(役が必要とする「間」ではなく、演者の都合による「間」は死に間と呼びます)
実生活の中でやらないことはしない!
これが嘘をつかないこと、ですから
『書いてあるからセリフを言う』のも違うし
『言うための感情待ちをして尺を使う』のも違います。
どちらもやってはいけないのです。
これは、ぜひ明日のレッスンで実践してみていただきたいのですが
これより早くてもいけない・これより遅くてもいけない
この瞬間以外ない!というベストなタイミングがある筈なので
それを探してみてください。
相手や周りや自分・・・その空間すべてに物凄く集中し切っていないと感じることができません。
早すぎても遅すぎてもいけない、物語を紡いでいく上での超重要な役割を全うするために集中し、感じ続けてください。
決して、焦らないで。
焦ってセリフを出してしまわないで。待って!!
そして、ベストなタイミングでセリフを出してみてください。